信なくば立たず

 

zasshi.news.yahoo.co.jp

 なんだかアホみたいな擁護が湧いているが舛添はやめて当然なのである。違法ではないというが都知事として求められてるのは法を犯さないということではない。知事という公職を任せられる人物か否かということである。法律を守るだけなら俺にでもできる。法は守って当然だ。

 地方自治において議会が出すのは不信任決議というものだ。信任が基準であって、違法かどうかではない。これが通ると首長は何もしないと10日で失職する。議会がこいつには信じて任せられないぞと決めただけでその地位を失いうるのである*1。自治体の長というのはそれだけ信任を受けなければ維持できない重い地位なのだ。知事として居続けるには議会においては不信任決議を出されない、かつ市民からは直接選挙によって選ばれる、という両方をクリアすることが求められる(上記エントリによるとなぜか後者のみしか触れていないが)。そうした市民からの間接・直接の二重のチェックによって地方自治は維持されているわけである。cf. 不信任決議 - Wikipedia

 翻って舛添の対応を振り返ると到底、都民、議会の信任に応えるような対応ではなかった。政治の機微機微と言って会議の相手を明かさないし(もし会議自体なかったのなら虚偽記載で不法行為なのだろうが、違法じゃない勢はそういったことも考慮してないのだろうか?え?会計責任者だけが対象だから問題ない?そうですか)、コンサートや野球観戦に招待されたというが誰からとも言えない。私の印象では知事の地位が掛かっているにも関わらず会議の相手や招待した人を明らかにできないということは実際にはそうした人はおらず、単に私的目的だったのだろうと推測するほかない。もちろん証拠はないが、そうでないというのであれば説得してもらう必要がある。説明責任は知事側にあるのだ。裁判ではないのだから疑わしきは罰せずは通用しない。疑わしきは信任せずでよいのだ。こっちが信じないといけない義理はどこにもない。

 こうした感想は私に限らず、都民一般の感情だったろう。そうした多くの意見を汲んで都議会でも全会一致で不信任決議提出へと舵を切ったわけである。この流れは十二分に民主的ではないか。

 多分、文句がある人はメディアが煽ったとかいうのであろうが、そうした意見は是非BPO総務省に出して頂いて各放送局に放送法の遵守を求めるようにしたらいかがだろうか?(何の違反があるかは知らないが)

 

「舛添叩き」が衆愚の極みである理由 (HARBOR BUSINESS Online) - Yahoo!ニュース

何度も言ってるが、政治資金は税金から出てなくて、支援者の個人献金なんだよ。政党交付金は税金だけど舛添は無所属だから無し。そこを明確にした報道がほぼゼロな時点で、世論誘導して辞任に追い込む狙いが明白。

2016/06/15 09:46

b.hatena.ne.jp

 また↑のような大変見苦しい擁護が湧いているが舛添の政治資金は元を辿れば7割が税金である。逆にいうと個人・企業から献金やパー券由来のものは3割程度ということだ。すぐググればわかることなのにこうしたデマに近しい言説を垂れ流したり、よく確認せずにスターをつけてしまうことこそ衆愚というほかない。(単にリテラシーがないのだと信じたいが)

また、交付金についての言及は第三者の厳しい?調査報告書の初めの方にもあるのだがまったくの観測外らしい。cf.http://otokitashun.com/blog/togikai/11612/ (リンク先PDFの4-5pあたり)

 仮に100%個人献金であったとしても収支報告でウソをつくような人間を知事にしたくないし、虚偽記載であれば当然、法律違反になる。追及内容は変わらない。別に税金を返せと言っているわけではない(本当は返してほしいが)。都民は知事として信任できないねと判断したに過ぎない。ただそれだけの話だ。

 

 

 

*1:対抗手段として議会解散があるが、政策対立ならまだしも今回は舛添側に全く大義がない。